君を愛していいのは俺だけ
これ以上の幸せを求めたら悪い事でも起きてしまうんじゃないかと思う。
だから、彼女の温もりを求め、存分にかわいがって。
すべて夢だったと種明かしされても、後悔しないために。
「仁香」
耳元で囁けば、彼女はわずかに肩が持ち上げ、声を震わせる。
――「かわいい」
――「好きだよ」
キスの合間に囁き、彼女の身体がみるみるうちに紅潮していくのを目の当たりにした。
彼女の肌のすべてに唇を寄せる。
うなじも、背中も、腰も……。
指でその中を探り、舌先で好きなところを焦らす。
何度か腰を浮かせ、甘えた声色を聞かせてくれる彼女が、おもむろに腕を伸ばしてきた。