君を愛していいのは俺だけ

「先日の件ですが、ラウンジの予約ができましたのでご報告に」
「ありがとう」
「ところで、どうしてその日に秋吉さんにプロポーズをなさるんですか?」

 お願いしていた準備を整えてくれた彼は、それとなく聞いてきたけれど……まさか前回の見合いで、仁香が来たからだなんて言えない。
 それに、見合いの場で再会したあの日を、サプライズで利用しようと考えついただけ。


「深い理由はないよ」

 俺がそう返すと、察した佐久間は自席に戻った。


 どんな言葉なら、捧げ続ける愛を受け入れると、決意をしてくれるだろう。
 社長室で真面目に仕事をしている彼女を横目に、執務室のガラス扉を閉めた。


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