君を愛していいのは俺だけ



 ……わからない。
 みんなどうやって選んでるんだ?

 早速、取引先から直帰する間、エンゲージリングを選びに銀座に立ち寄っている。


 店員に大体の要望を伝えたら、五点も薦められて困り果てた。
 ピアスと同じデザインのものもいいし、記念になるような大粒ダイヤの方も捨てがたい。
 立て爪がいいのかどうかも、さっぱりだな……。


「悩みますね」
「皆さん、そう仰います。でも、女性としてはこうして選んでくれている時間が嬉しいものですよ」

 とはいえ、適当に選べるものでもあるまい。
 彼女が気に入ってくれないと困るんだ。

 七年前にはできなかったプロポーズを、改めてするようなものなのだから。


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