【完】溺愛飛散注意報-貴方に溺れたい-
そこで、あ!と思い立った。
「文化祭では披露出来ないだろうけど…新曲の作詞でもしてようかな…?」
そう呟いてから、いつも持ち歩いてる赤いノートを出して机の上に広げた。
「跳ねて廻り、舞って堕ちる…深海の世界…っと」
今回のコンセプトは、この前見た満天の星空から浮かんだ、「深海」というワード。
私は、いつもこうしてワードを一つ一つパズルみたいに組み合わせて、歌詞を作るのが好き。
そうまるで連想ゲームのように、ノートを開いてしまえば次々と詞が脳裏に浮かんでくる。
言葉の配列が綺麗だな…そう言ってくれたのは…他の誰でもない、薫せんぱいだった。