過保護なドクターととろ甘同居


「ショックとは……思ってない、つもりです」


飲んでいたのがキツいお酒で良かったと、今頃になって思っていた。

酔って、うやむやにして、お酒の力で忘れられたら、どれだけいいだろう。

グラスへと口をつける。

濃いアルコールが胸を焼く感じを覚えながら、残り少なくなったウィスキーを呷る。

更にグラスを傾けた時、先生の手が私からグラスを奪い取った。

驚いた拍子に、口に含んだお酒が一気に喉の奥へと流れ込む。

取り上げられたグラスの代わりに、迫った先生の唇が私の唇を塞いでいた。

お酒のせいなのか、前置きなく少し強引に重ねられたキスのせいなのか、くらりと目眩を感じる。

ソファーの背もたれに後頭部がぶつかると、先生の手が首の後ろへと滑り込んだ。

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