過保護なドクターととろ甘同居
昼休みに入り、木之本さんと共にスタッフルームに入ると、宮城さんがすでにお弁当を食べ始めていた。
やってきた私たちに「お先ねー」と笑顔を見せる。
席にはつかず、ポットへと向かいお茶を淹れる準備をする。
棚から宮城さんと木之本さん、そして自分のカップを取り出し、急須に緑茶の葉を入れた。
「三枝さん、いつもありがとうね」
白衣のエプロンを脱ぎながら、木之本さんが私へ微笑む。
宮城さんが「私が淹れるから、先に食べたらいいのに」と箸を止めていた。
「いえいえ、お茶くらい淹れさせてください」
急須にポットのお湯を注いでいつもの自分の席に着くと、正面の宮城さんがにこにこと私の顔を見て口を開いた。
「三枝さんは気が効くし、いい奥さんになりそうね」
「えっ、そんなことは!」
「なるわよ、ねぇ?」
宮城さんに話を振られた木之本さんも、うんうん頷いて同意の仕草を見せる。
「やめてくださいよ〜。いい奥さんになりそうな女が浮気されて捨てられたりしませんから!」