クールな王太子の新妻への溺愛誓約

クレアが「どうして?」と尋ねる。


「王太子妃になられるお方が、直々に侍従を見舞うのはいき過ぎた行為かと」

「なにがどういき過ぎているの?」


クレアの頭の中はクエスチョンマークでいっぱいだ。自分を守ろうとしてくれた人を見舞って、なにが悪いのか。


「マートは警護のために同行したのです。クレア様たちを守るのは当然の役目でございますから」

「怪我を負うのも当然だと言うの? それじゃ、もしも命を落としたとしても『仕方がなかった』で済まされてしまうの? 私はそうは思わないわ」


クレアが真剣に訴える。

警護する者もされる者も命の価値は同じ。守られた側が敬意を表するのは当然だろう。
ベティはぐっと言葉に詰まってしまった。


「ベティは命を守ってくれた人が怪我をしても知らん顔をできる?」


力の込められたクレアの目がベティを射抜く。

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