クールな王太子の新妻への溺愛誓約
◇◇◇
「ねぇ、ベティ、こんな格好じゃなくちゃダメなの?」
クレアはあまりの恥ずかしさに、ナイトウエアの上からガウンを羽織り、前をかき合わせた。
クレアが赤面するのも当然だ。着させられたのは、レース編みの施された薄紫のオーガンジー素材のナイトウエアだったのだ。
足首まで丈があるものの、その薄さゆえにほぼ裸体を晒しているのと同じようなもの。大事な部分は少し厚みを持たせているが、鏡に映った自分の姿にクレアは驚いてしまった。
「なにをおっしゃいますか、クレア様。新妻はそうして夫をその気にさせなければならないのですよ。なんせお世継ぎを生むという大役も担っているのですから。毎晩のように愛してもらえるよう努力してくださいませ」
「で、でも――」
「でもじゃございません」
ベティが顎を引いてクレアを諫める。いつも以上の真面目顔に、クレアは言葉を飲み込むしかなかった。
男女の夜の営みに関しては、ベティに勝てるはずもないのだ。