クールな王太子の新妻への溺愛誓約
◇◇◇
夕暮れ迫るバラ園に、パチンパチンという音が響く。
「殿下、そろそろ舞踏会の準備が整う頃ではないでしょうか」
コスナーが恐縮しながらレオンに伝えると、レオンは「わかっている」と答えつつバラを丁寧に摘み取っていた。クレアにプレゼントしようと、彼女の好きな色味ばかりを手に取る。
今夜はこれから、近隣諸国の王族を招いた舞踏会が開かれることになっていた。大ホールからは楽隊が奏でる軽快な音楽が聞こえてきている。
「……あの、クレア様がお待ちになっているかと……」
言いにくそうに、コスナーがもう一度声をかける。
「しつこいぞ。あともう少しだ」
「殿下は、クレア様のためとなると本当に夢中になってしまわれるんですから。まぁ、それもわからなくはないのですが。この頃のクレア様はさらに美しさに磨きがかかったよう――」