不機嫌なジェミニ
レンさんとスーツ姿の3人と、販売の責任者っぽい黒いスーツ姿の男女の2人。
Tシャツ姿のジンさんと派手なアート系の色シャツを着たセイジさんと
ラインが綺麗なワンピースの蘭子さんにリクルートスタイルの私。

変な集まりに見えるけど、どの人達も真面目な顔つきだ。

「じゃあ、新しいブランドはセイジくんを中心に5名のデザイナーで立ち上げると言うことで…
秋には販売を開始出来るよう計画を立てるようにお願いします。」
とレンさんが話をまとめ、みんな席を立った。

私も立ち上がりながら、
「…セイジさん、私だけどうして早く勤める事になったんですか?」

「トウコちゃんだけ、デザイナーとしての経験がないからね。
予算とか、使う石とかも制限があるデザインとか…ね。
まあ、ジンさんの親心。かな
僕も忙しくなるから、ジンさんの面倒も見て欲しいし…」と私の顔を見て微笑んだ。

「ところで…トウコちゃん、髪くしゃくしゃだけど…」

私はハッと頭に手をやり、髪を一生懸命なで付けながら、

「さっきジンさんにくしゃくしゃにされちゃって…私が昨日より小さいって…
私ってそんなに小さいかな?…」

「トウコちゃんが小さいんじゃなくて、ジンさんの彼女さん達が背が高いんじゃない?
みんなモデルさんとかだからさ…」


彼女さん達…
達って…何人いるのでしょうか?…と眉をひそめたのをジンさんが見たようで、






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