不機嫌なジェミニ
3月10日。
明日は私の卒業式。
もちろんバイトはお休みだ。
その前日の日は、平日だったけれどジンさんは食事に誘ってくれ、
肩のこらない近所の洋食のレストラン『スミレ』でハンバーグステーキをご馳走してくれ、
早い時間にゆっくり休め。と車で家まで送り届けてくれた。
家の前に車を停め、
ジンさんは私にY字になったペンダントの先に金色のアゲハ蝶がついたものを贈ってくれた。
横を向いた蝶。羽の模様を透かして彫ってある。繊細な美しいもの。
小さなダイヤ一粒が羽の先に埋め込まれ、Jの文字が羽根の模様にデザインされている。
ジンさんのデザイン。私の胸でキラキラと輝いている。
「トウコはゆっくり羽を広げ空に向かってヒラヒラ飛んで欲しい。
俺は見失わないようにずっと一緒にいる。
卒業おめでとう。」とジンさんが私の首にネックレスを付ける。
「ありがとうございます。
大切にします。
ジンさんに認めてもらえるようなデザイナーになりたいです。」
「そこは公私ともにパートナーになりたいです。って言って欲しい。」と少し、ため息をついて私の顔を見るので、
「が、頑張ります」
「俺のそばで笑ってくれ」とジンさんは私を見つめる。
「…はい」と赤くなって見つめ返すと、ジンさんはぎゅっと私を抱きしめ、そっと、唇に唇を付けるだけのキスをした。
明日は私の卒業式。
もちろんバイトはお休みだ。
その前日の日は、平日だったけれどジンさんは食事に誘ってくれ、
肩のこらない近所の洋食のレストラン『スミレ』でハンバーグステーキをご馳走してくれ、
早い時間にゆっくり休め。と車で家まで送り届けてくれた。
家の前に車を停め、
ジンさんは私にY字になったペンダントの先に金色のアゲハ蝶がついたものを贈ってくれた。
横を向いた蝶。羽の模様を透かして彫ってある。繊細な美しいもの。
小さなダイヤ一粒が羽の先に埋め込まれ、Jの文字が羽根の模様にデザインされている。
ジンさんのデザイン。私の胸でキラキラと輝いている。
「トウコはゆっくり羽を広げ空に向かってヒラヒラ飛んで欲しい。
俺は見失わないようにずっと一緒にいる。
卒業おめでとう。」とジンさんが私の首にネックレスを付ける。
「ありがとうございます。
大切にします。
ジンさんに認めてもらえるようなデザイナーになりたいです。」
「そこは公私ともにパートナーになりたいです。って言って欲しい。」と少し、ため息をついて私の顔を見るので、
「が、頑張ります」
「俺のそばで笑ってくれ」とジンさんは私を見つめる。
「…はい」と赤くなって見つめ返すと、ジンさんはぎゅっと私を抱きしめ、そっと、唇に唇を付けるだけのキスをした。