タイムリープ
タイムリープすると、こんな大切な思い出がなかったことになるなんて辛いしか言いようがなかった。

私はLINEを返信せずに、彼に電話をかけた。

タイムリープしてしまったら、こんなふうに楽しく優太と喋れるか分からなかったから。
だから、最後に優太の声が聞きたかった。

ーーーーーーブルブル!ブルブル!ブルブル!

『もしもし、梢?』

三回コールが鳴った後、優太の声が私の耳に届いた。

電話越しでも伝わる、優太の優しい声が私は好きだ。

『どうしたの?電話して?』

「別に。ただ、優太の声が聞きたかっただけ。ごめんね。昨日、会ったのに」

私は、小さな声で本音を口にした。

『いや、いいよ』

優太は、優しい口調で言った。

「昨日は、ありがとうね。私も、優太とデート楽しかったよ」

私は、小さな声で優太にお礼を言った。

優太とデートした思い出が、私の頭に思い浮かぶ。
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