タイムリープ
「優太、ごめんね。デートできなくなって」

私は、心から彼に謝った。そのせいか、自然と声が震える。

『俺、夏休み入る前に梢とデートの約束してたよな?』

彼の訊ねた声が、冷たく感じる。

「う、うん。でも、大切な用事が急に入ったの。本当、ごめん」

『俺は、梢のすべてが好きなんだ。どんな仕事をしていても、関係ない!でも、俺のことが嫌いなら、嫌いって正直に言てほしい』

LINEの文面よりも、彼の言葉は私の心に重くのしかかる。

「本当に好きだよ!」

私は、涙声で彼に正直に自分の想いを伝えた。

風俗で働いている私だけど、そんなの関係なくすべてを受け入れてくれる優しい優太が好きだった。

『嘘じゃ………ないよな?』

「嘘じゃないよ!」

彼から問いつめられるように訊かれたが、私ははっきりと自分の想いを口にした。

『本当にそんな大切な用事が、急にできたんだなぁ』

「え!」

突然、電話越しから聞こえていた彼の声のトーンが変わって、私は驚きの声を口から漏らした。
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