クールな部長とときめき社内恋愛
申し訳ないのでと、おつりのレバーを下げようとしたけど、春伸さんが手でレバーを押さえて隠してしまい「早く買え」と急かされた。
「こういうときは素直に受け取るべきだろう」
困惑しつつ、飲み物を選んでお金を返そうと財布を開けたのだが、春伸さんの言葉に反論すると印象が悪くなるかなと思ったわたしは、「ありがとうございます、いただきます」と飲み物を貰うことにした。
兄弟だから顔は似ていて当然で、よく見ると春伸さんの方が少し目つきが鋭い。雰囲気も、逸希さんは穏やかだけど春伸さんは冷徹だ。
自分からは話しかけづらいものはあるけど、親しくなりたいって思うのならここはまず、以前はできなかった自己紹介からはじめたほうがいいだろう。
「あ、あの、わたし、第三営業課の友野舞花っていいます。えっと実は、最近逸希さんと付き合いはじめたので……」
どうぞよろしくお願いします、と言うのはおかしいかなと、言葉に迷いながらもごもごしてしまった。
そんなわたしを、春伸さんは意外そうな顔で見てきた。
「へえ……付き合ったのか。まさかそこまでするなんて、聞いてなかったな」
わたしたちが付き合ったこと、知らなかったのか。
小さく笑った春伸さんに、違和感を持つ。
「こういうときは素直に受け取るべきだろう」
困惑しつつ、飲み物を選んでお金を返そうと財布を開けたのだが、春伸さんの言葉に反論すると印象が悪くなるかなと思ったわたしは、「ありがとうございます、いただきます」と飲み物を貰うことにした。
兄弟だから顔は似ていて当然で、よく見ると春伸さんの方が少し目つきが鋭い。雰囲気も、逸希さんは穏やかだけど春伸さんは冷徹だ。
自分からは話しかけづらいものはあるけど、親しくなりたいって思うのならここはまず、以前はできなかった自己紹介からはじめたほうがいいだろう。
「あ、あの、わたし、第三営業課の友野舞花っていいます。えっと実は、最近逸希さんと付き合いはじめたので……」
どうぞよろしくお願いします、と言うのはおかしいかなと、言葉に迷いながらもごもごしてしまった。
そんなわたしを、春伸さんは意外そうな顔で見てきた。
「へえ……付き合ったのか。まさかそこまでするなんて、聞いてなかったな」
わたしたちが付き合ったこと、知らなかったのか。
小さく笑った春伸さんに、違和感を持つ。