クールな部長とときめき社内恋愛
昼間、美知に言われたことを思い出す。
『別れることになったら、後悔しない?』
今のまま関係が終わってしまったら、ずっとこうして苦しい気持ちになるかもしれない。
だからちゃんと話し合うべきだって思い始めているけど、まだ決心ができなくて……。
立ち上がったわたしは、逸希さんのデスクのそばに行って彼が座っている椅子をぼんやりと眺めていた。
すると、課の出入口が開く音がした。
まだオフィスに人は残っていて、出入りする人だってまだいるっていうのに、わたしったら、ぼうっとしたままなにをやっていたんだろう。
「……友野さん?」
我に返って自分のデスクに戻ろうとしたとき、声をかけられた。出入口を見るとそこには、逸希さんが立っている。
彼のデスクの前に立っていたのを見られた?
気まずくて、わたしは顔を逸らして歩き出す。けれど、こちらに向かってきた逸希さんがすっとわたしの前に立った。
「待ってくれ、俺話したいことが」
「それは、仕事のことですか……?」
「あ、いや……」
彼の顔を見ず、体に力を入れながらわたしは小さな声でそう言った。
こんな態度をとっていいの? 違う、ちゃんと話をしなきゃ。
そう思っているのに、それ以上どうしても声が出なくてわたしは逃げるようにオフィスを飛び出した。
『別れることになったら、後悔しない?』
今のまま関係が終わってしまったら、ずっとこうして苦しい気持ちになるかもしれない。
だからちゃんと話し合うべきだって思い始めているけど、まだ決心ができなくて……。
立ち上がったわたしは、逸希さんのデスクのそばに行って彼が座っている椅子をぼんやりと眺めていた。
すると、課の出入口が開く音がした。
まだオフィスに人は残っていて、出入りする人だってまだいるっていうのに、わたしったら、ぼうっとしたままなにをやっていたんだろう。
「……友野さん?」
我に返って自分のデスクに戻ろうとしたとき、声をかけられた。出入口を見るとそこには、逸希さんが立っている。
彼のデスクの前に立っていたのを見られた?
気まずくて、わたしは顔を逸らして歩き出す。けれど、こちらに向かってきた逸希さんがすっとわたしの前に立った。
「待ってくれ、俺話したいことが」
「それは、仕事のことですか……?」
「あ、いや……」
彼の顔を見ず、体に力を入れながらわたしは小さな声でそう言った。
こんな態度をとっていいの? 違う、ちゃんと話をしなきゃ。
そう思っているのに、それ以上どうしても声が出なくてわたしは逃げるようにオフィスを飛び出した。