クールな部長とときめき社内恋愛
「全力で届けてくれてありがとう、友野さんに頼んでよかったよ。まさか俺が忘れ物をするなんて思わなかったから、正直焦っていたんだ。ごめんね、昼食の途中だっただろ」
「そ、そうですよ、藤麻さんが忘れ物をしたおかげでご飯全部食べられなかったんですから。ほら、早く行ってください、わたしのダッシュを無駄にしないでくださいよ!」
藤麻さんに目の前でお礼を言われて、なんだか少し照れてしまったので視線を逸らしていると、彼がグイッとわたしの手首を掴んできた。
「せっかくだから、友野さんも行こうか。俺の付き添いって感じで」
「……はい!? ちょっ、なにを言っているんですか、わたしは会社に戻らないと! 勝手にそんなことをしたら、課長に怒られます!」
「大丈夫、課長には後で言っておく。俺、結構信頼されてるからさ」
そうだとしてもダメでしょう!と言う隙もなく、グイグイと手を引っ張られてしまい、「ほら、早くしないと友野さんのダッシュが無駄になるよ」と、口角を上げた彼に抵抗が緩んでしまう。
軽い調子の藤麻さんに困惑していたのに、
「俺らがどういう営業をしているのか、現場を見ておくのは友野さんの今後の勉強にもなると思わない?」
その言葉を聞いて、行ってみたいかもと思ってしまった。そうなったら最後、彼の強引さに負けてしまう。さっきまで困っていたはずなのに、わたしを引っ張っていた手が離れても彼の隣にいた。
「そ、そうですよ、藤麻さんが忘れ物をしたおかげでご飯全部食べられなかったんですから。ほら、早く行ってください、わたしのダッシュを無駄にしないでくださいよ!」
藤麻さんに目の前でお礼を言われて、なんだか少し照れてしまったので視線を逸らしていると、彼がグイッとわたしの手首を掴んできた。
「せっかくだから、友野さんも行こうか。俺の付き添いって感じで」
「……はい!? ちょっ、なにを言っているんですか、わたしは会社に戻らないと! 勝手にそんなことをしたら、課長に怒られます!」
「大丈夫、課長には後で言っておく。俺、結構信頼されてるからさ」
そうだとしてもダメでしょう!と言う隙もなく、グイグイと手を引っ張られてしまい、「ほら、早くしないと友野さんのダッシュが無駄になるよ」と、口角を上げた彼に抵抗が緩んでしまう。
軽い調子の藤麻さんに困惑していたのに、
「俺らがどういう営業をしているのか、現場を見ておくのは友野さんの今後の勉強にもなると思わない?」
その言葉を聞いて、行ってみたいかもと思ってしまった。そうなったら最後、彼の強引さに負けてしまう。さっきまで困っていたはずなのに、わたしを引っ張っていた手が離れても彼の隣にいた。