あなたに追いつきたくて
先生に手を取られる

暖かい手に少し安心する。


「冷えてんじゃん。俺の部屋寒かった?」

「いえ、寒くないですよ。なんでか分からないけど震えがとまらなくなっちゃって」


「それだけ、怖かったんでしょ。自分が思ってるより、精神的にやられてるんだよ。」

「あったかいお茶でも飲む?」

「あ、飲みたいです!」


「特別に入れてあげる笑」

優しく笑った先生


私の心臓は特別の言葉に反応する。

座ってなって言われてさっきまで先生が寝ていたソファーに座る。


1人暮らしにしては広く高そうなマンションに高級そうな家具たち


実家がきっとお金持ちなんだろうなとか呑気なこと考える。


「はい、出来たよ」

「ありがとうございます。」


「うん、飲んだら寝れそう?」

寝る、か。できるかな。正直寝るのが怖い。

先生の言葉に私はただ空笑いをする事しかできない。

「寝れないよね。笑んー、どーしたら寝れるかな。」


今ならわがまま言っても怒られないかな?

ちょっとした好奇心と怖いっていう本音

「先生一緒に寝ちゃだめですか?」


先生は私の発言にびっくりしたのか目を見開いた。
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