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レオの消息は3日ほどしてからわかった。

「もしもし、キョウ?

レオが来てるんだけど…なんかあった?」

電話はカレンさんからだった。

「レオ、カレンさんのところに行ったんですね。」

「様子がおかしいとは思ってたけど…
もしかしてキョウに黙って出て来たの?」

「…はい。

一昨日、朝起きたら旅行に行ってくるって置き手紙があって…

電話したけど…通じなくて心配してたんです。」

レオはどこかで一晩過ごした後、
昨夜、カレンさんの所へ行ったらしいが
多分実家に帰ったのは
カレンさんに逢いに行ったのではなく
タクミに逢いに行ったんだと思った。

アタシは会社を早退し、1日休みをもらって
レオを迎えに行くことにした。

とりあえずタクミに連絡をしてレオがそっちに行ったことを話した。

「もしかして揉めてんの?」

アタシはタクミにレオと別れる話をしてない。

変に期待されたくなかったからだ。

「もしかしてオレのせい?」

「そうじゃないよ。」

「ならどうしてオレに逢いに来るんだ?」

「もしかしたらって話。

レオはタクミとの事をずっと疑ってるから。」

「ふぅん。わかった。

レオが来たらきちんと話をする。」

タクミがキチンと話すと言われても、
ややこしくなりそうで不安だった。

タクミは感情的で自分勝手なところがある。

「出来ればアタシが行くまでレオには会わないで。」

アタシはカレンさんの店に急いだ。


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