エリート医師のイジワルな溺甘療法


「穂乃花、掃除していたのか?」

「はい。使っていなくても、マメにモップがけした方がいいから。それに、そろそろ窓も拭かなくちゃ。汚れたらせっかくの眺望が楽しめないわ」

「窓はムリして拭くな。あぶないから、プロに頼む。いいね?」


言い聞かせるように言う彼は、過保護で甘い。バルコニーがあるから平気です。とは、言わないでおこう。


「じゃあ、お部屋の中だけにするわ」


彼のスポーツ選手のような引き締まった体は、何度見ても見惚れてしまう。

特に風呂上がりの今は、髪が濡れていて、肌がほんのりピンク色で、普段の千倍増しに色っぽい。

こんな姿を、昼間の明るい部屋で見るのは初めてだ。

ちょっと照れながらも、ちらちら見てしまう。

本当に、いいオトコなのだ。

こんな人が、婚活のために家を購入したって、ちょっと考えられない。黙ってても女が寄ってくるのに、必要あったのかな。

それとも、ハイレベルな女を求めていたのか。以前開業医になりたかったと言っていたし、家柄が良くて教養のある人を探していたのかもしれない。

実家がミカン農家で私大卒の私は、結婚相手に相応しいのかな。

彼は、どう考えてるの? 結婚と恋愛は、別タイプ? けれど、亡くなった彼女は、愛していたから結婚を考えていたわけで……。

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