エリート医師のイジワルな溺甘療法
「本当に、なんのイメージもないんですか? これっぽっちも?」
「ん、あると言えばあるけど。言うと、君は怒りそうだしな」
ぐいっと手を引かれて立ち上がり、今度は曲線の木枠がお洒落な、縦じま模様の布張りソファにふたりして座る。
アンティークなデザインだけれど、座面が固めでゆったり感が不満だ。それにL字型に置くには、ひと工夫必要で、これは却下しよう。
彼に次へ行くアピールをして、今度は背もたれとひじ掛けの低い平坦なソファに座った。
私にはちょうどいい高さだが、背の高い彼だと体を持て余してしまう。
イメージだけで決めるのは、やっぱり難しいもので、実体験の必要性を改めて知る。
そういえば、彼のあのベッドは、どうやって選んだんだろう?
「ね、雄介さん。さっきのこと、怒らないから言ってみてください」
「そう? 俺は、小さなソファで十分だと思ってる」
「……ベッドはあんなに大きいのに?」
「ベッドは大きい方が、いくら転がっても落ちないだろう? もしも好きな女の寝相が悪くても、俺が縦横無尽に動き回っても、余裕たっぷりだ。まあ、結果的には、君の寝相はよかったわけだけど」
にこっと爽やかに笑う彼が、ちょっと憎らしい。
そして、さらりとなんてことを言うのか。縦横無尽に……なんて。