エリート医師のイジワルな溺甘療法
「やっぱり怒ったな。でも、窓のそばにひとりがけのソファをひとつ置いて、君を膝に乗せて、一晩中一緒に外を眺めたい。君と静かな時を過ごしたいんだ。こう言ったら、どうだ?」
「一緒に、外を?」
蜂蜜色の明かりの下で、彼の膝のうえで甘やかされながら、夜景を眺める。ワインを飲んで、たまにキスをして、流星群がきたときは流れ星も見たりする。すごく、素敵……。
インテリアに無頓着なのに、女を口説くのは上手だなんて、ほんとにズルイ人……こんなの、また負けてしまうじゃない。
「意外に、ロマンチスト」
「意外じゃないぞ。君に対しては標準装備している」
「ほかの人には、装備しないでくれる?」
「それは愚問だな。で、ソファはどうするんだ?」
「うん、雄介さんの意見も前向きに検討する。でも、大きなソファセットはあった方がいいから、それは譲れないけれど、いい?」
「ああ、だから言ってるだろ。君の好きなものでいいって」
マンションは彼の部屋で、家具も彼のためのもの。
インテリアコーディネーターとして考えれば、本来なら私が好きなものを選ぶのは間違ってるのだ。
けれどそれを許してくれるのは、私が彼女だからだよね。