エリート医師のイジワルな溺甘療法
ロッカールームを出て一緒に店内へ向かいながら、先輩がうーんと唸っている。
「そうなのかあ。まあ広い部屋にちんまりした家具だと、寂しく感じるもんね。でもさ、あんなデレ甘オーラ全開のオトコ、瀬川さんを離しそうにないよ? どう考えてもハッピーは近いな」
「デ、デレ甘!? って……そう見えたんですか?」
「ちょっと見かけただけだけど、しっかりそう見えたよ。やだな、もしかして自信ないの?」
「はい、ちょっと。基本ヘタレなんで」
「そっかー、情けないね! 不安なら、しっかり捕まえなきゃ! そうだ、好きなら、逆プロポーズしたらどう?」
「ええ!?」
思わずガン見すると、先輩はカラカラと笑って私の肩をポンポン叩いた。
「ま、とにかく。マホガニーへの売上貢献よろしく! いいものをたくさん買っていただいてね!」
私の持ち場のもよろしく!と明るく言って、先輩は足早に去っていった。