エリート医師のイジワルな溺甘療法


「やーん、すっごい贅沢じゃない! どうしたの? 私まだ完治してないよ?」

「これはね、私自身の祝いなの。だから遠慮しないでガンガン食べて!」

「麻友の、お祝い??」


首を傾げるけれど、麻友は答えてくれない。

いそいそと取り皿を準備してくれる麻友の頬は、いつもより赤みが強く見える。


「穂乃花もワイン飲んでいいんでしょ?」


グラスにワインを注いで私の前に置く麻友は、ちょっと挙動不審で、どうやら照れをごまかしているようだ。

お祝いって言っても、今日は麻友の誕生日じゃないし、ほかになにも思い当らないけれど……。

パエリアを取り皿によそう彼女をじっと見つめて、急に降ってわいたクイズの答えを探す。

明るい栗色の髪はふんわりとカールさせていて、ナチュラルメイクだけれど決して地味ではない麻友。

纏う気はほわほわしていて、全体の雰囲気は綿菓子みたいな子だ。

癒し系で、ショップではお客さん受けがいい。

料理上手で気が利いているうえにかわいいのだ。

世の中の男性にアンケートを取ったら、お嫁さんにしたい子ナンバーワンに間違いないだろうって常々思っている。って、そういえば……まさか、ひょっとして!?

頭に浮かんだその考えで、身の内から湧き出る興奮を抑えることができない。

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