エリート医師のイジワルな溺甘療法
「すぐに診るから、移動するぞ」
先生は買い物袋を床に置いて松葉杖をシューズボックスに立てかけると、ぐいっと私を抱き上げた。
そのまま寝室のベッドまで連れていかれて、そっと下される。
私をベッドに腰かけた状態にすると、先生は私の前に跪いた。
「脱がせても、いいか?」
「……はい、どうぞ、お願いします」
今日は水色で水玉模様のかわいい靴下をはいている。先生の長い指がそれのゴム部分にかかって、足を支えながら脱がせていく。
その優しい手つきを見ながら、スーパーでカートがぶつかったことを話した。
「ペットボトル二箱入りか。ぶつかったのは、ここだな?」
先生の指が一か所を示した。そこは腫れてはいないけど赤くなっているところで、まさにカートがぶつかった部分。
「痛かったら言えよ」
先生の手に包まれた足が、上下左右に慎重に動かされる。
「これはどう?」
「平気です」
「そうか。じゃあこうしたら、どんな感じだ?」
「……少しピリッとします」
「ふむ、少しか……じゃあこれは?」
先生が足首の関節を動かすたび同じやり取りがなされて、やがて脚は床に下ろされた。
「レントゲンを撮ってみないとヒビがあるかどうかははっきりしないが、触った感触だと大丈夫そうだぞ。いったん杖にあたったのが、よかったな」
「そうですか……よかった」