身代わりの姫
「え、ええ」
そう答えると、リラが、言った。
「彼女は明後日にこの街をはなれるのですわ。
最後に一緒に観に行くのが楽しみなんです」
家にビラを配りに来た女性が言った。
「へぇ、じゃあ、明後日、途中まで一緒に行きましょうよ。
私達は明後日の昼過ぎにでるのですわ。
いいですわよね?ルアナ?」
ルアナと呼ばれた女性が少し離れた場所で、いいよ、と答えた。
「ちょうど良かったじゃない。一人旅だと心配だから、ね?」
リラもジルの仲間かと、思うほどうまく繋げてくれた。
「では、明後日の昼ごろここに来てくださいね」
ガストンの言葉に、笑って頷いた。