孤高なCEOの秘密を知ったら、偽装婚約で囲われ独占愛に抗えない
「女をいいように使っている光景は、見ていて気持ちのいいものじゃない」


 絶対実力主義の君主は、自分のかかわるところはどこでも女尊男卑の世界観を貫き通したいらしい。

 きっと女であれば、女性というだけで大切にしてくれる社長のような価値観を持っている人に、見初められたいと思うものなんだろう。

 有無を言わさない真っ直ぐな鋭い眼光に圧を感じる。

 だけど、ここは素直にうなずけるようなところじゃない。


「そもそも、うちは副業禁止のはずだ」

「お金はもらっていません」

「食べさせてもらってるなら、現物支給ってとこか。十分な社則違反だな」

「そんな……、それとこれとは……」

「とは言っても」


 険悪になりそうな雰囲気を、社長は軽く口端を上げて一掃する。
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