孤高なCEOの秘密を知ったら、偽装婚約で囲われ独占愛に抗えない
「佐織」


 ほんの数日だけなのに、私のいるべき場所がなくなってしまう気がして……


「温かい飲み物でも用意して待ってて」


 頭をぽんぽんと撫でながら、この前うちに来たときにくれたメッセージと同じ言葉を社長の声でくれる。

 あのときは初めてだったのに、私の元へ帰ってきてくれるっていう感覚が自然な気がしたことを思い出す。


「はい……っ」


 元気よく返事をすると、目を細めて微笑んでくれる社長が私に安心感を残して、そのまま空港の中へと足を進めていった。



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