孤高なCEOの秘密を知ったら、偽装婚約で囲われ独占愛に抗えない
『ごちそうさまでした。それに、わざわざ送っていただいて』


 お腹いっぱいに美味しいお寿司を堪能したあと、ルイさんは呼びつけたハイヤーで私を自宅前まで送ってくれた。


『いいよ、ユウセイに頼まれていたからね』

『社長に?』

『寂しくて泣いているかもしれないから、おいしいものでも食べに連れて行ってやってくれって』
 

 ルイさんには気をつけろと言っていたのに、やっぱり信頼を置いていることがうかがえる関係に、なんだか嬉しいようなちょっとだけ妬けるような気持ちだ。


『そうだったんですね』


 時間が合えば、社長に電話をしたいけれど、昼と夜が逆転していては、なかなかそれも難しい。

 あとで私は大丈夫だということを、メッセージで送っておこうと考えていると、両手でバッグを持った腕が突然強く引かれた。
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