孤高なCEOの秘密を知ったら、偽装婚約で囲われ独占愛に抗えない
「当店はお品書きを置いておりません。すべてこちらにお任せいただく形になりますが、よろしいですか?」
席についたお客を前に、叔父はすっと職人の顔をして丁寧に宣う。
「お願いします」と言う社長を横目に見ると、とてもわくわくした様子で、カウンター内に見える包丁を握った叔父の手元に目を輝かせていた。
こどもみたい……
ほんとにお寿司が好きなんだ。
橘勇征社長の意外な一面、パート4だ。
仕事のことばかりで、若くして人生を達観したような社長も、どうやらちゃんと人の子だったらしい。
そういえば、社長のご両親もあちらの国で長い間暮らしていらっしゃっていて、当然国籍は日本のはずだ。
だったら、社長が日本語を話せるのは、考えてみれば当然といえば当然のことで。
それなのに、どうしてわざわざ“日本語が話せない”なんて設定にしてるの?
叔父の淀みない包丁裁きを、まばたきすら惜しむように見つめるアメリカ育ちのニッポン美男子。
わざわざ社長付きの通訳を任命されたのだから、そのくらいは教えていただいてもバチは当たらないだろうとは思う。
けれど、そんなキラキラの瞳で食い入るようにお寿司が握られていく様を見ている社長の邪魔なんて、できるわけがなかった。
席についたお客を前に、叔父はすっと職人の顔をして丁寧に宣う。
「お願いします」と言う社長を横目に見ると、とてもわくわくした様子で、カウンター内に見える包丁を握った叔父の手元に目を輝かせていた。
こどもみたい……
ほんとにお寿司が好きなんだ。
橘勇征社長の意外な一面、パート4だ。
仕事のことばかりで、若くして人生を達観したような社長も、どうやらちゃんと人の子だったらしい。
そういえば、社長のご両親もあちらの国で長い間暮らしていらっしゃっていて、当然国籍は日本のはずだ。
だったら、社長が日本語を話せるのは、考えてみれば当然といえば当然のことで。
それなのに、どうしてわざわざ“日本語が話せない”なんて設定にしてるの?
叔父の淀みない包丁裁きを、まばたきすら惜しむように見つめるアメリカ育ちのニッポン美男子。
わざわざ社長付きの通訳を任命されたのだから、そのくらいは教えていただいてもバチは当たらないだろうとは思う。
けれど、そんなキラキラの瞳で食い入るようにお寿司が握られていく様を見ている社長の邪魔なんて、できるわけがなかった。