世界できっと、キミだけが

｢なんてな…俺は人のこと非難できないな｣

｢間に合わなかったこと？…私も感情的に怒鳴っちゃったけど、竜が悪いわけじゃないってわかってるよ｣



ほとんど休みなく警護してくれているの知っているし。
学校に行きたいって私の気持ちを優先してくれた結果だし。



｢いや…。一つ、確認していいか？｣

｢え？｣

｢襲われた時、先に駆けつけたのはどっちだ？｣

｢え…わ、からないけど。でも、同じくらいなんじゃないかな？｣



なんでそんなこと聞くのかな。



｢あの時、菜穂たちが入って来てくれて男が逃げ出したあとすぐ外で声がして…｣

｢そこで男と久住さんか吉沢が遭遇したんだな｣

｢たぶん。でも、すぐに久住さんが私のところに来てくれたから。男は吉沢さんに任せたって言ってたし、来た時間にそんなかわりはなかったと思うけど…｣