世界できっと、キミだけが


「でも、もう犯人捕まったから、大丈夫なんだよね?」

「うん。もう心配ないって」




笑って応えた。
問題はまだいろいろと残っているけれど。
これ以上心配かけるわけにいかないもんね。




「でも、あの鹿島さんって親戚じゃなくてボディーガードだなんて!あんなかっこいいボディーガードに護られるなんて憧れるよね!」

「そう、かな」

「そうだよ!事件目撃してからずっと守ってくれてたの?」

「あ、まぁ…、そうだね」




確かに、顔だけは。
顔だけは!いい男だからね。
その気持ちは、わかる。




「あ…ごめん。不謹慎だよね。紗千はあんな怖い思いしたのに…」

「ううん。顔だけはいいの私も認める」



それでも、顔だけじゃないって最近は知ってる。
私の、好きな人。




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