世界できっと、キミだけが


「ほら、あなたが学校で襲われた事件あったでしょ?あの時、突然貴方を警護している鹿島から連絡があったの」

「え…」

「代わってほしいって。そんな事今までなかったから不思議に思ったけど、慌てていったら、そこに鹿島の姿はなくて…」



聞きたく、ない。



「それで、私待機してたんだけど…。紗千さんにつけていたGPSの情報を受け取る端末の電源が切れてて、異変に気づけなかったの。だから遅くなってしまって、ごめんなさい…」

「……切れてたって…」

「うん…。切れるとしたら、鹿島しかいない。それまでそこにいた鹿島しか。鹿島が、発見を遅らせようとしたとしか、思えなくて…。でも結局、久住さんも端末を持っていたから比較的すぐに反応できたんだけど」



そんなわけ、ないよ。
だって竜はあの時、あんな必死な顔で。
間に合わなかったこと悔やんでた。



「ごめんなさい…。私、仲間である鹿島の事を護りたくて…。でも、ここまで来たらもういうしかないって」

「そんなわけ……!そんなわけない!」




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