常務の愛娘の「田中さん」を探せ!
上がってきたエレベーターに、大地と亜湖は乗り込んだ。
大地は前に立つ亜湖を、後ろから見つめた。
彼女は見れば見るほど、理想のオンナだった。
大地のタイプは、古風な雰囲気を漂わせた可憐で清楚な子である。それでいて、芯のしっかりした強さも持ち合わせていなければならない。
だが、今の時代、そんな「大和撫子」がそうそういるわけがない。実際、今まで大地に寄ってきたのは、大抵気の強さが前面に出て自信に満ちた、華やかな女たちだった。
……昔、たった一人だけ「どストライク」な女がいたんだけどな。