常務の愛娘の「田中さん」を探せ!
亜湖が恐る恐る、くちびるを大地に重なる。
すぐさま、彼の口からグレンダロウを注ぎ込まれた。
ロックとはいえ、地球のような真ん丸の氷は溶けにくい。ほぼストレートな原液に亜湖が一瞬、咽せ返す。
シェリー酒の樽で熟成されたグレンダロウのシングルモルトが、豊穣な香りと味とを亜湖にもたらせ、彼女の舌を翻弄する。
大地は構わず、注ぎ続けた。
亜湖の口の端からグレンダロウが漏れる。
ぺろり、と大地の舌がそれを舐めた。
そのまま、亜湖のくちびるの隙間を狙って、中へ滑らせていく。
二人の、微かにシェリー酒の面影の残る舌が、大地が侵入した亜湖の口の中で重なった。
最初は互いの様子を見ながら、探り探りだった。そのうち、じっとりと舌をからませ、もつれ合わすにつれて、大地は大胆に亜湖の舌を求め、亜湖もたどたどしいながらも必死でそれに応える。
荒い息の大地が、怖いほど切羽詰まった目でつぶやいた。
「……亜湖、もう抑えられない……おまえの全部がほしい」