常務の愛娘の「田中さん」を探せ!

「メシ食いに行こうぜ……なにがいいか?」

大地が亜湖の頬を撫でながら、やさしく尋ねる。

「なんでも、いい。大地が食べたいものだったら」

大地が微笑む。そして、少し目を伏せて言った。

「食べ終わったら……亜湖をうちに送り届けないとな」

とたんに亜湖の顔が寂しげに曇る。

「また、明日会えるから……そんな顔、するな」

亜湖の大きな瞳をじっと見つめる。

「明日も会うの?」

亜湖が意外そうに尋ねる。

「なんだ、おまえはおれに会いたくないのか?」

大地の眉間にシワが寄る。
亜湖はあわてて、ぶんぶんぶんと首を振る。

「だって……そんなに何回も……わたしに飽きちゃうじゃない?」

……そういえば、先刻(さっき)、おれに抱かれていながら、またしちめんどくさいこと言ってたな。

「あのな、亜湖。セックスのことだったら……」

そんなあからさまなっ!?と亜湖の顔が真っ赤っかに染まる。

「確かに昨夜から今日にかけて何回もしたけど、そんな単純なもんじゃないからな」

大地は構うことなく、ずけずけ言う。
大事なことだからだ。しかも、これから一生続くことだ。

「ちょっとやそっとでは飽きたりしない。
おまえもおれも、これからお互いのことを知れば知るほど、もっと気持ちよくなれるし、おれがきっとおまえをそうさせてやる」

そして、悪魔のように妖艶な笑みを浮かべた。
だが、切れ長の鋭い目は笑っていない。

亜湖は思わず、ぞくりっ、として後ずさりしそうになる。


「だいたい、まだまだ正攻法でしかおまえを抱いていないんだ。おまえにやってもらいたいことも、まだだ。
……おれの実力、見くびるなよ」

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