溺甘豹変〜鬼上司は私にだけとびきり甘い〜


あれから仕事に取り掛かった私達だったが、私のミスが判明し残業を飛び越えて、徹夜になった。

つい数時間前まで二人でがむしゃらに働いていた。すっぴんさらけ出して、時折帰りたいと泣き、九条さんに助けられながらなんとか予定のところまで終わったのが朝6時。

そしてそのまま気絶したようにデスクで爆睡。本当に自分の愚かさを呪いたくなる。最近余計なことばかり考えていたから普段しないようなミスをしてしまったんだろうな。

「すみませんでした、九条さんまで付きあわせちゃって」
「いや、別に」
「……」

いやいやそこは少し残念がってくださいよ! 私は甘いひと時を楽しみにしていたのに! ……って、これじゃあ八つ当たりだ。頭冷やしてこよう。

「朝ごはん買いに行ってきます」

首を傾げる九条さんにそう告げると財布だけ持ち、ビルに入っているコンビニへと向かった。
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