ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ2 【完】
「で、彼はどうなったの?」
「すぐに見つかりましたよ」
「そう! よかったじゃん」
「……手足がなくなって、死んでましたけど」
「え!?」
残念ながら、この映画はハッピーエンドで終わらない。
「発見した漁船の方は言ってました。サメに喰われたんだろうって。それでも、顔と胴体がキレイなまま残ったのは奇跡だって」
「サメ……」
「でも、ちがうんです。“アレ”は、そうやって殺すんですよ!」
「アレって?」
「伊達磨理子……」
「……伊達……磨理子?」
それから、僕たちの間にしばし沈黙が居座った。
心の片隅で思いはじめる。
……ことみの死を呪いのせいにしてしまえば、楽になれるかもしれない。
なぜなら、犯人は追うことのできない死者なのだから。
しかし、物語は続く。
「でも、さ! キミにはなにも起こってないわけでしょ?」
すると里恵は、強い風でめくれそうなスカートを手で押さえながら答えた。
「ルールどおり、並んでいた順に4人が死んだあとでした。菜摘が答えを見つけたんです」
……あっ!
「ちょっと待って! 菜摘って、長谷川菜摘!?」
「えぇ。なにか?」
またも、彼女の名が僕の前に現れる。
「そ、その答えって?」
里恵はもう一度携帯を見せ、ある部分を指で示す。
「ここにも書いてある、終わりの儀式です。磨理子さんに小指を噛みきられることで、助かったんですよ……私たち」
……小指!?