ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(上) 【完】
「一体、何なんですか!? はるかのこととどう関係が?」
様子を窺がいながらコーヒーを出す彩矢香の母親が、僕の攻撃的な口調にギョッとする。
「いただきます……いや実はね、梅田はるかさんの遺体は、前の2件と大きく異なる点があるんだ」
「「えっ?!」」
死因などを特定するための司法解剖。
身体の中にメスを入れて判明した衝撃の事実。
「彼女の胃の中に、数十個の石が詰め込まれていたんだよ」
「い゛!? イシ……」
それは、明らかに人の手による所業であるらしい。
「切開痕や縫合の技術からして、犯人は医学的な知識と経験のある者」
話の流れから推測するに、ふたりはその犯人が山口だと睨んでいるようだ。
「そこでだ。これを見てほしい」
斎藤が阿吽の呼吸でパソコンを反転させ、画面をこちらに向けた。
映し出されていたのは、はるかのマンションのエントランスに備え付けられた監視カメラの映像。
タイムカウンターが示す時間は3時11分。
“あの”、3時3分ではなかった。
「そろそろ現れる。よく見てて!」
「……ゴクッ」
その数秒後、突如覆面をした3人組が警備員室に押し入った。
「ストップ! 水嶋くん。この3人、性別はどちらだと思う?」
「……全員、男」
「うん、そうだね。再生」
「はい」