ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(上) 【完】




「よろしければ、レーンを移動しますか? 4階へご案内致しますが」

「ねぇ、お願いしようよ」

茜は判断を僕に任せるが、そもそもゲームを続ける気なんか起きない。

同じ“見えた者”の意見を聞こうと振り返ると、ピースの1つが欠けていることに気付く。

「あれ……アイツは?」

いつの間にか亮平がいなくなっていた。

「わからない……」

「トイレじゃないの?」

この時、僕の危険予知能力が反応。

「捜してくる! どうするかは任せた」

「ちょっと! タツミぃー!」

呪いに懐疑的だった昨日とは訳が違う。とてつもなく嫌な予感がしていた。

美佐子が言ったように、まずはトイレへと駆けこむ。

――キイィーーッ。

イベント案内のPOPが所狭しと貼られたそこに人の気配はなく。

「どこ行ったんだ、あいつ……」

時間はそう経っていない。

2階のゲームコーナーと、1階に併設されたインターネットカフェの店内を捜してみる。

最上階のバッティングセンターも。

だが、どこにもいなかった。

「チッ……」




 
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