ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(上) 【完】
残酷な真実と深い謎を知らされた直後、警察手帳を見せながら病室に入ってくるふたりの刑事。
金色の紋章を誇りにしているかのように堂々と示す側が浜田、遠慮ぎみに出すほうは斎藤と名乗った。
「目を醒ましたと聞いてね。大変だったところ悪いが、いくつか質問を……」
見舞いの言葉も早々に、斎藤が1枚の写真を差しだす。
「キミはこの車を見てない?」
写っていたのは、黒塗りのワゴン車。
「ぃ、いいえ。見てません」
それはまさしく、聖矢から話を聞いた時にイメージした車そのもの。
「この車がどう関係してるんですか?」
訊けば、救急車が到着する前、同型のワゴン車に乗った若者数人が瀕死の亮平を連れ去ったと言う。
当然、通報者が理解不能な行動を止めようとしたのだが……。
「その内のひとり、小さくて太めの女の子が言ったそうだよ。私は彼の同級生で、一刻も早く病院に連れていってあげたいから、と」
小柄で太め 同級生
この響きに、顔面の筋肉が固まる。
浜田は、そんな僕らの動揺を見逃さない。
「みんな急に顔つきが変わったね。もしや、大貫幸恵さんのことを思い浮かべたのかな?」
――……。
「図星か。詳細は昨日、畑山先生から聞いてる」
意味深な表情をして言うあたり、当時のイジメについてもすでにご承知のようだ。
しかし、次の言葉で僕の血の気が引いた。
「でもね、ありえないんだ。何故なら彼女は、1年前に自殺しているんだから」
「「ぇ⁉」」