ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(上) 【完】
「わかりました。みな、この刑事さんに協力しよう」
他でもない玄の呼びかけで、ベッドにいる僕以外の全員がバッグや財布の中身を見せる。
「うん。……いいよ、ありがとう」
「どうやら、誰もそういうのは持ってないみたいだね」
すっかり角が取れて優しい口調になったふたり。
今なら色々なことを引き出せると思い、訊ねた。
「リョウの遺体も、第一発見者は畑山先生なんですよね?」
「あぁ、そうだ。ちゃんとその線でも追ってる」
「その線って?」
「ぁ……」
斎藤はバツが悪そうに顔をしかめ、眉間を親指で掻く。
察するに、つい口を滑らせたのだろう。
「彼も犯人グループの一人かもしれない線だ」
「で!? 何か掴めてるんですか?!」
またも興奮ぎみの玄。僕らにとって鬼に金棒。
「こんなハズじゃなかったんだが……」
聴取しに来たはずのふたりはとうとう諦め、ペンと手帳を胸ポケットにしまう。
「被害者もいるし……左遷は困るから、特別に話そう」