ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(上) 【完】
静かにシクシク泣いているかと思いきや、スヤスヤと眠っていた。
「ん゛~……」
僕の突拍子もないツッコミで、はるかだけが目を覚ます。
「ぁ、しまった! もう終わったの?!」
「おう。彩矢香、起きろ」
肩を叩くが、反応なし。
「彩矢香!」
まるで死んだように眠っている。
「疲れてるのかな……毛布持ってくるね」
「あぁ、頼む」
そう言ってはるかが立ち上がった、次の瞬間!!
――バチンッ!
「キャ!!」
突如、部屋の中が真っ暗になった。
「何!? 何なの?!」
「……は、はるか、落ち着け! 多分、ブレーカーが落ちたんだ」
「な゛ななんでよ」
――カチカチッ、カチッ。
音で分かる。彼女は暗闇の中、照明のスイッチをやみくもに押している。
「ホントだ……」
しかし、状況は変わらない。
「ブレーカーの場所分かるか?」
「うん。洗面台の上!」
「僕が行く。そこで待ってろ」
とは言え、その僕も満足に動けない。
足の裏で床を踏みしめながら、ジリジリと歩を進める。
とっさに携帯のライトが頭に浮かんだが、テーブルの上に置いたままのワイングラスを割りそうで恐かった。
せめて月明かりだけでもあれば……と、その時!
――チッ。
「ぇ⁉」
テレビの電源が独りでに点き、部屋を淡く照らす。