ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(上) 【完】



「ど、どういうこと……」

――カチッ、カチッ。

だが、照明は元に戻らない。

「これって……」

そんな不可解な現象よりも、僕はテレビの画面に釘づけ。

「監視カメラ?」

この状況をいぶかしむはるかも。


――キイィーーーーーンッ。


「「ッ゛?!」」

またも鼓膜を襲う激しい痛みは、“アレ”の再来を示唆していた。


――ズザザザザザザザッ。


耳を澄ます必要はない。

それはそれは、近くを這うような奇怪な音がスピーカーから鳴り響く。


――ズッ。


     ――ザザザザザザザッ。

  ―ズズズッ。


――ザザザザッ。


「ぁ゛……」

今宵も現れた。警備員室周辺を捉えるカメラの下部に。

小窓の下、死角をゆっくりとイビツに這う手足の無い女が。

「「な゛?!」」

驚愕のフィーリング。はるかも気付いたようだ。

別の角度から撮られているカメラに、それが映っていない人知を超えた矛盾に。

「ぉ、音は聴こえないはずなのに……」

「え゛?!」

彼女が気付いたのはそこじゃなかった。

しかし、ほとばしる恐怖は共有している。


――ズズッ。


      ――ザザザザザッ。




 

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