ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(下) 【結】
『これが、あの娘の遺書よ』
お母さんは、そらが残した大切な言葉を私に見せてくれた。
最後に【追伸】という形でこう書いてある。
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お願いがあります。
さっちゃんには知らせないでください。
もしニュースか何かで知って来てくれた時は、もう一つの手紙を見せてください。
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『そしてこれが、あなただけに書いた遺書。私たちも警察も見ていないの。さっちゃんが最初に見るべきだと思ったから』
哀しみが魂を揺るがし、手も激しく震える。
散々泣いてきた人生だけど、このときの涙がもっとも息苦しかった。
手紙を読む気力もないぐらいに。
『すひ゛ません……よ゛、読んでもら゛えますか?』
『……えぇ』
もう一つの遺書を開いたお母さんは、気丈さを懸命に保とうとしながら読みはじめる。
『さっちゃんへ。ごめんね、さっちゃん。手紙を返さなくて。会いに行く約束も守らなくてごめんなさい』
『う゛う゛ん……』
『楽しそうなふりをして、嘘ばかりを書いてる自分に耐えられなくなったの。本当は助けてほしいのに、それを言ってしまうのも嫌だった』
『ぅ゛ん……』
『さっちゃんのほうが、誰も知らない土地に行って大変なんだもん。だからね、自分でちゃんと解決してからまた手紙を送ろうと思ってたんだ。そしたら笑って会える気がしたんだ。でも……ダメだった。変えられないことってあるんだね』
『そら゛……』
『今まで、親友でいてくれて本当にありがとう』
『イヤ゛……』
『よく食べ物を半分っこしたよね?あの時みたいに今度は、うちの分まで生きてください』
『ヤだよ゛……そら』
『さようなら。うちはいつでもさっちゃんのことを思っています。ガンバレ、さっちゃん』