ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(下) 【結】
上手く開かない瞼を上げ、持っていたナイフでテントを遮二無二切り裂く。
全員の息がまだあることを確認し、即席の囲いに火を宿して、彼らが生まれ変わるのをひたすら待ち続けた。
やがてひとり目が覚め、周囲を見渡してキョトンとしている。
またひとり身体を起こし、死後の世界があまりにも普通すぎて戸惑っていた。
最後のひとりに至っては、私たちを見るなり後ずさる。
そんな彼らに言う。
『皆さんは一度死にました。第二の人生を私に預けてくれませんか?』
と。
それからは、誰ひとり口を挟まずに聞いてくれた。
私のこれまでの人生と、これから実行しようとしている計画。さらにその先にある、信念で思い描いた理想の未来を。
彼らを操るつもりなどない。それではあの女と一緒だ。
自信はあった。死を決意するほどの痛みを抱え、この世界に絶望した者同士だから。
すると、ひとりが重い口を開く。
『私も、太っていることが原因でずっといじめられていたんです』
ここに来るまでの経緯を語る彼女は、まるで私の生き写し。何度も自殺を試みたのだろう。手首には無数の切り傷がある。
『ボクは……大学病院に勤めていたんだけど、派閥争いにうんざりして……まさか大人になってからいじめを受けるなんて思いもしなかったよ』
『俺もそうや。懸命に働いとっても、キッツい上司に睨まれたら最後。虫ケラみたいな扱いされて散々やったわ』
それぞれが抱えた心の闇は星となり、私たちに不思議な絆が降ってきた。
『あんた、さっき言ったこと本気なんか?』
『本気です! 絶対に実現します! でも……独りでは無理なんです。どうか、皆さんの力を貸してください』
——……。
私は、火を囲む3人に向かって土下座をした。