ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(下) 【結】



——バタンッ。

「そうだ。群馬はどうだったの?」

助手席に座った美佐子は早速、エンジンをかける前に話を振ってきた。

僕はしょっぱなからアクセル全開で、呪われし禁断のゲームの信憑性を語る。

「ちょ、ちょっと待って! 呪いを信じろって言うの? マジでウケるんだけど。ナオヤはヤクザで、リョウはドラック。で、はるかは男に殺されたんだって。絶対!」

「…………」

もう、いいや。それでいい。

3時3分になれば身をもって理解するはずだ。

肝心なのは、あれを持っているかどうか。

「ミサコ、鏡ある?」

「ぇ。あるよ」

さすがは夜の蝶。外見はスパンコールのような派手さで、立てかけるタイプの大きな鏡を持っていた。

「それが必要になる。公園で見たアレが現れたら、鏡の中に映して割るんだぞ! いいな?」

こればかりは真剣に訴える。生き死にが懸かっているからだ。

「てか、チョー必死じゃん。やっぱり今日のタツミなんかヘ…」
「私からもお願い!!」

「っ⁉」

運転手のフォローに、ハトが豆鉄砲を食ったような顔をする美佐子。

いつも行動を共にしていた友達だからこそ、彩矢香の一言は別格なのだろう。

「わかった……」

僕が胸をなでおろしたその時、繁華街の喧騒から外れた一角にあるコインランドリーを見つけた。

時刻は2時41分。

この場所で、例の時間を迎えそうだ。



 
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