ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(下) 【結】
——ドンッ! ドンッ、ドンッ!
「開けて! どうなってるの⁉」
ドアの外でしきりに叫ぶ彩矢香。
この声で我に返り、腕の力だけで後ずさる美佐子にうながす。
「ミサコ、鏡!」
そのとき。
「ウ゛ッ゛!」
僕の神経に電流が走り、身体が硬直した。
金縛りというやつだ。
「イャ゛……イヤ……」
鏡を探して、生首に背を向ける美佐子。
「ッ!!??」
動いた。
肩から胴体にせり上がり、腹部まで。
——ドサッ!
イビツな型の黒い物体は床に落ち、僕らと同じ目線になった。
——ズズッ。
——ズザザザザザッ。
——ザザザザザザザッ。
「あった!」
背後で聞こえた美佐子のうわずる声。
見えずとも、これで終わると楽観視する脳。
だが……。
「わ、割れてる゛」
絶望の声色は、僕の罪を映しだした。
「ッ゛……」
ぼくが渡さなかったせいで、ボクが落としたせいで、美佐子の命と未来を脅かす。
——ザザザザザザッ。
——ズッ。
——ズザザザザザッ。
「来ないで! 来ない゛でーー!!」
——パリーーーーンッ!
——……。
「…………」
——ズザザザザザッ。
——ズザザザザザザザッ。
「消え゛て゛よ゛――っ゛! 来な…ァ……あ゛ァ」