ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(下) 【結】



シートを倒し、彼女は横になった。

ひざ掛け用の小さいブランケットに収まろうとする姿はなんとも愛らしい。

「たっちゃんは寝ないの?」

「彩矢香が眠ったら寝るよ」

「……そぅ」

子守り唄でも歌ってあげたいが、僕は歌唱力に自信がない。

だから、一定のリズムを刻む手のひらが、その役目を担った。

よほど安心したのか。ほんの数分で、慎ましい寝息を立てる。

僕は小声で、

「おやすみ」

と言って、外に出た。

純清学園で気付いたのだが、畑山から2通のメールが届いていた。

一つには、添付ファイルを示すクリップの記号。

もしかしたら、彩矢香を起こしてしまう内容のものかもしれない。

そう思ったら、ひとりで確認したかった。

「音声?」

今度は動画じゃない。録音データだ。


《『先生、画像ハ見テ頂ケマシタカ? 人間ト雪ダルマノ融合。我ナガラ、アーティスティックナ仕上ガリニナッタト自負シテオリマス』
『お゛前ら、何が目的なんだ! 言う通りにしたって、誰も助からないんだろ! どうして……どうして、こんなことをする⁉』
『フフッ。マダオ気付キニナラレテイナイヨウデスネ』
『何⁈ どういう意味だ!』
『絶対ニ勝テナイコノゲームヲ終ワラセタイノナラ、フォールドスレバ良イノデス』
『……フォールド?』
『ソウ。人生カラ降リテクダサイ』
『な゛⁈』
『残リ4人ノ命ハ、アナタ1人ノ命デ助カル。サァ、ドウシマスカ?』》





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