片想いがバレたら一緒にいられないっ!
「さて...と...。」

セイくんはそう呟くと、持っていたカバンを全部下に投げて

「ちょっと待ってろよ?」

とひとこと言い残し、近くのフェンスを上手い具合に利用してあっという間に下に降りていった。

「あっ!あたしもその方法で.....」

あたしもセイくんの後を追おうと試みるものの、足がすくんでなかなか前に進めない。

そんなあたしを下から見ていたセイくんは、

「無理すんなって!」

そう言いながら軽く笑うと、両手を上に大きく伸ばし広げた。

「ほらっ!来いよ!」

「え?!」

「受け止めてやるから!」

「いや....そういう問題じゃなくて...。」


セイくんのバカ....!

さっきもだけど、密着しすぎだからっ!

どれだけあたしの心拍数を上げれば気がすむの。

あ.....でも、意識してるのバレたらまずいよね...。

ここは素知らぬ顔で飛んでやろーじゃないの!
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