鉄仮面女史の微笑みと涙
帰ったら部長も帰っていて祥希子ちゃんと遊んでいた
「ただいま戻りました」
「お帰り。祥希子、お母さんのお友達が帰ってきたよ〜」
「きゃー」
「祥希子は今日も可愛いねえ」
見たことのない部長の姿に一瞬固まったが、私は荷物を和室に置いて、キッチンにいる祥子ちゃんの所に行った
「祥子ちゃん、手伝うよ」
「ううん、海青ちゃんは怪我してるんだから座ってて」
「でも、今日ご両親が来てた時言ってたけど、祥子ちゃん今妊娠してるんでしょ?体調大丈夫なの?やっぱり私、早めにアパートに行くよ」
「ダメよ。せっかく仲直り出来たのに、私もっと海青ちゃんと一緒にいたいもん」
「でも」
「何揉めてるんだ?どうしたの?祥子」
心配した皆川部長が祥希子ちゃんを抱っこしてキッチンまでやってきた
私は今の会話を説明すると、部長はため息をついた
「加納の怪我はどれくらいで治りそう?」
「今日、松村先生に見てもらったら1週間で傷は塞がると言われました」
「1週間ぐらいならうちに居ればいいよ。祥子もなんだか加納がいた方が元気出たみたいだし」
「でも」
「うちの奥さんの為だと思って。ね?」
「……はい。分かりました」
私がそう言うと祥子ちゃんはぱあっと笑顔になった
そうだった
昔もこの笑顔が心地よくてずっと一緒に居たんだと思い出した
「祥子ちゃん、やっぱり手伝わせて。何すればいい?」
そう言うと2人はにっこり笑った
部長は祥希子ちゃんを連れてリビングへ行き、祥子ちゃんは、おかずを盛り付けてと頼んできた
そうしてご飯の支度をして、4人で食卓を囲んだ
こんな賑やかな食事は久しぶりで楽しくて、やっぱり祥子ちゃんの手料理は美味しかった
私はまた泣いてしまい部長に驚かれたが、好きなだけ泣けばいいよと、咎めることはしなかった
食事が終わり、みんなでリビングに寛いでいたら、部長が申し訳なさそうに言ってきた
「加納課長、明日も休んでいいよって言いたいとこなんだが……」
「分かってます、部長。明日は出社します」
「でも海青ちゃん、大丈夫なの?」
「大丈夫だよ、祥子ちゃん。でも部長、まだ1人で外を歩くのはちょっと怖くて……」
「それは分かってる。当分はデスクワークに専念してもらえればいいから。本当に申し訳ない」
「いえ、今日休ませてもらっただけでもありがたかったです。あの、みんなには?」
「ああ、みんなにはある程度説明してる。悪いな、昨日のことが緊急事態だったから」
「いえ、それは構いません。ありがとうございます」
明日は出勤か……と思って柳沢先生に明日は出勤することになりましたとメールした
明日先生は夫に会いに行くので、何かあれば連絡すると言われていたからだ
先生からは『無理しないように』と返事が帰ってきた
みんなに会うのも久しぶりだなと思いながら、眠りについた
そして次の日、まだ首筋に残る手形をスカーフで隠し、私は部長と一緒に出勤した
会社の入り口に着いた時、思わず足がすくんだ
夫に声をかけられたことを思い出してしまう
部長はそんな私に気付いて、大丈夫だよと私の背中をポンと叩いた
私はふぅっと息を吸って会社に入った
海外事業部に着くと、みんな一斉に私を見た
「あ、あの……2週間ご迷惑をおかけしました。それに、一昨日はお騒がせしました」
そう言って頭を下げた
すると、神崎課長が口を開いた
「さあ?何のことだか?なあ?みんな」
え?と頭を上げると、みんな優しく笑っていた
私はそれを見て思わず泣きそうになった
みんなの優しさが嬉しかったから……
すると部長がパンと手を叩いた
「みんな。しばらく加納課長はデスクワークに専念してもらうからそのつもりで」
みんなは、はいと返事をしてそれぞれの仕事に取り掛かる
私も席につき、山積みになってる仕事を片付けるべく、パソコンの電源を入れた
「ただいま戻りました」
「お帰り。祥希子、お母さんのお友達が帰ってきたよ〜」
「きゃー」
「祥希子は今日も可愛いねえ」
見たことのない部長の姿に一瞬固まったが、私は荷物を和室に置いて、キッチンにいる祥子ちゃんの所に行った
「祥子ちゃん、手伝うよ」
「ううん、海青ちゃんは怪我してるんだから座ってて」
「でも、今日ご両親が来てた時言ってたけど、祥子ちゃん今妊娠してるんでしょ?体調大丈夫なの?やっぱり私、早めにアパートに行くよ」
「ダメよ。せっかく仲直り出来たのに、私もっと海青ちゃんと一緒にいたいもん」
「でも」
「何揉めてるんだ?どうしたの?祥子」
心配した皆川部長が祥希子ちゃんを抱っこしてキッチンまでやってきた
私は今の会話を説明すると、部長はため息をついた
「加納の怪我はどれくらいで治りそう?」
「今日、松村先生に見てもらったら1週間で傷は塞がると言われました」
「1週間ぐらいならうちに居ればいいよ。祥子もなんだか加納がいた方が元気出たみたいだし」
「でも」
「うちの奥さんの為だと思って。ね?」
「……はい。分かりました」
私がそう言うと祥子ちゃんはぱあっと笑顔になった
そうだった
昔もこの笑顔が心地よくてずっと一緒に居たんだと思い出した
「祥子ちゃん、やっぱり手伝わせて。何すればいい?」
そう言うと2人はにっこり笑った
部長は祥希子ちゃんを連れてリビングへ行き、祥子ちゃんは、おかずを盛り付けてと頼んできた
そうしてご飯の支度をして、4人で食卓を囲んだ
こんな賑やかな食事は久しぶりで楽しくて、やっぱり祥子ちゃんの手料理は美味しかった
私はまた泣いてしまい部長に驚かれたが、好きなだけ泣けばいいよと、咎めることはしなかった
食事が終わり、みんなでリビングに寛いでいたら、部長が申し訳なさそうに言ってきた
「加納課長、明日も休んでいいよって言いたいとこなんだが……」
「分かってます、部長。明日は出社します」
「でも海青ちゃん、大丈夫なの?」
「大丈夫だよ、祥子ちゃん。でも部長、まだ1人で外を歩くのはちょっと怖くて……」
「それは分かってる。当分はデスクワークに専念してもらえればいいから。本当に申し訳ない」
「いえ、今日休ませてもらっただけでもありがたかったです。あの、みんなには?」
「ああ、みんなにはある程度説明してる。悪いな、昨日のことが緊急事態だったから」
「いえ、それは構いません。ありがとうございます」
明日は出勤か……と思って柳沢先生に明日は出勤することになりましたとメールした
明日先生は夫に会いに行くので、何かあれば連絡すると言われていたからだ
先生からは『無理しないように』と返事が帰ってきた
みんなに会うのも久しぶりだなと思いながら、眠りについた
そして次の日、まだ首筋に残る手形をスカーフで隠し、私は部長と一緒に出勤した
会社の入り口に着いた時、思わず足がすくんだ
夫に声をかけられたことを思い出してしまう
部長はそんな私に気付いて、大丈夫だよと私の背中をポンと叩いた
私はふぅっと息を吸って会社に入った
海外事業部に着くと、みんな一斉に私を見た
「あ、あの……2週間ご迷惑をおかけしました。それに、一昨日はお騒がせしました」
そう言って頭を下げた
すると、神崎課長が口を開いた
「さあ?何のことだか?なあ?みんな」
え?と頭を上げると、みんな優しく笑っていた
私はそれを見て思わず泣きそうになった
みんなの優しさが嬉しかったから……
すると部長がパンと手を叩いた
「みんな。しばらく加納課長はデスクワークに専念してもらうからそのつもりで」
みんなは、はいと返事をしてそれぞれの仕事に取り掛かる
私も席につき、山積みになってる仕事を片付けるべく、パソコンの電源を入れた